産後は生理再開前でも排卵することがある
生理がないことと、排卵していないことは同じではありません。産後に最初の排卵が起き、その時期に妊娠した場合は、生理の再開を一度も確認しないまま妊娠することもあります。
日本家族計画協会の産後の性と避妊に関する解説でも、月経が始まっていなくても排卵が起きる場合があると説明されています。生理がまだ来ないから妊娠しない、という判断には使えません。
授乳の有無だけでは今回の可能性を判断できない
授乳は月経や排卵の再開に影響しますが、授乳しているという情報だけで個人の妊娠の可能性を決めることはできません。完全母乳、混合栄養、ミルクといった区別に加え、出産からの期間や授乳の間隔なども診察で伝える情報です。
産後何週であれば緊急避妊が必要か、どの薬を使えるかは、この記事の一覧だけで決められません。出産直後と、何か月も経っている場合を同じ条件として扱わず、出産日を医師へ伝えてください。生理がない期間の長さから排卵日を逆算する方法にも頼らないようにしましょう。
避妊失敗に気づいたら出産日と性行為の日時を伝える
医療機関へ連絡するときは、産後で生理が再開していないことを最初に伝えます。月経予定日が分からなくても、性行為の日時や出産日をもとに相談を始められます。

| メモすること | 記入する内容 |
|---|---|
| 出産の情報 | 出産日、出産後の受診で指示されたこと |
| 今回の性行為 | 日時、避妊の方法、うまくいかなかった状況 |
| それ以前の性行為 | 今回以外にも避妊なし、または失敗が疑われる行為があったか |
| 授乳 | 母乳やミルクの利用、直近の授乳時刻、今後の予定 |
| 体の状態 | 出血、痛み、発熱などの症状、持病、使用中の薬 |
次は、相談するときの伝え方です。日時は架空の記入例です。
相談するときの伝え方
8月に出産し、まだ生理は再開していません。昨日の23時ごろにコンドームが外れました。混合栄養で授乳しています。緊急避妊について相談したいです。
分からない項目を埋めるために連絡を遅らせない
性行為の正確な時刻や、外れたタイミングを覚えていなければ、そのまま伝えます。母乳の量を数字にできなくても、授乳の回数やミルクを使っているかなど、分かる情報から説明できます。
アプリで排卵日を調べ直したり、出血が生理かどうかを自分で確定したりするまで待つ必要はありません。産後の出血や体の変化についても医師へ伝え、今回の相談と一緒に確認してください。
緊急避妊と授乳の対応は薬ごとに確認する
緊急避妊薬を使えるかどうかは、出産からの期間や体の状態などを踏まえて医師や薬剤師が確認します。産後だから一律に飲める、授乳中だから一律に飲めない、と決めないでください。
時間の条件は薬によって異なる
ノルレボは性行為から72時間以内に服用する薬です。生理が来るのを待ってからでは、服用の条件に関わる時間が過ぎることがあります。今の段階で相談が必要かを確認するため、まず性行為の日時を伝えます。メーカーの製品情報で条件を確認できます。
72時間を過ぎている場合も、自己判断で相談をやめず医療機関へ連絡してください。ほかの薬の時間制限や授乳について見かけた説明を、受け取る薬へそのまま当てはめることはできません。処方される薬と、その薬の説明を確認します。
授乳を休む時間と再開の目安を聞く
たとえば、市販のノルレボでは、服用後少なくとも24時間は授乳を避けるよう案内されています。これはその製品の説明です。すべての緊急避妊薬に共通する数字ではありません。メーカーの授乳に関する回答を確認できます。
実際に服用する薬について、直近の授乳時刻や次の授乳予定を医師や薬剤師へ伝えてください。授乳を休む必要がある場合の子どもの栄養や、再開までの過ごし方も相談します。記事だけを根拠に授乳を中断し続けたり、必要な相談を見送ったりしないようにしましょう。
子どもと離れにくい場合も受診方法を相談できる
出産した医療機関や近くの産婦人科へ、緊急避妊の相談に対応しているかを確認します。子連れで行く場合は、診察室への同伴や待てる場所についても聞いておくと、受診の準備ができます。
オンライン診療を利用する場合は、産後の時期と授乳中であることを予約時に伝えてください。診察を受けられるか、対面受診が必要かは医師が判断します。配送を利用するなら、診察の時刻だけでなく薬を受け取れる日時まで確認してください。

薬局での市販薬購入も制度上の選択肢ですが、本人が薬剤師の確認を受ける必要があります。産後の状況を伝えた結果、医療機関の受診を案内されることもあります。代理購入はできません。薬剤師の面前で服用する決まりです。厚生労働省の案内で制度を確認できます。
近くの薬局を探す場合は地域から薬局を探すを利用し、来店前に対応できる時刻を電話で確認してください。電話での説明が不安なら、薬局への会話例も参考になります。
生理予定日が分からないときの妊娠確認
緊急避妊について今相談することと、後日妊娠を確認することは別です。性行為の直後に検査して陰性でも、今回の妊娠の有無を確定できるわけではありません。検査できる時期まで待つことを、緊急避妊の相談の代わりにしないでください。
ノルレボでは服用3週間後に妊娠検査をするか、医療機関を受診するよう案内されています。服用した場合は、使った薬の説明に従って確認する日を決めます。生理が再開していないことも伝え、出血の有無だけで判断しないようにしましょう。
服用しなかった場合や、ほかにも避妊が不十分だった性行為がある場合は、どの日の行為について、いつ検査すればよいかを医療機関へ確認してください。服用日から数える説明と、性行為の日時から数える説明を混同しないことが必要です。
強い腹痛、出血の増加、発熱などの症状がある場合は、検査予定日を待たず医療機関へ連絡します。産後の症状をすべて月経の再開や薬の影響と考えず、出産日と症状の経過を伝えてください。
産後の生理再開前の避妊についてよくある質問
生理が再開する前に妊娠することはありますか?
あります。最初の生理より先に排卵が起きることがあるため、生理がないだけでは妊娠の可能性を否定できません。今回の対応は、出産からの期間や性行為の日時を伝えて医師へ相談してください。
避妊に失敗したかどうかを自分で見分けられますか?
コンドームの破れや外れを確認できることはありますが、見た目や感覚だけで妊娠の可能性を判断することはできません。状況がはっきりしない場合も、観察した事実をそのまま相談先へ伝えてください。漏れが心配な場合の相談でも整理しています。
生理が再開した人は妊娠しやすいのですか?
生理の再開だけで、その人の妊娠のしやすさを数値で判断することはできません。生理がある場合もない場合も、妊娠を希望しないなら避妊が必要です。産後に適した方法は授乳や回復の状況を含めて医師へ相談します。
産後の出血が不規則なら生理として数えてよいですか?
出血の原因をこの記事だけで判定することはできません。いつから、どの程度の出血があるか、痛みや発熱があるかを医療機関へ伝えてください。今回の避妊失敗の相談を、生理かどうかの自己判断がつくまで待つ必要はありません。
外出しにくい場合も産後の状況を伝えて相談する
子どもと離れにくいときは、オンライン診療で相談できるかを確認する方法があります。申込みの際は出産日と授乳の状況を伝え、診療の可否と薬を受け取れる日時を確認してください。診察の結果によっては対面受診が必要です。
参考資料
制度と製品情報は2026年10月29日に確認しています。
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